コンドームが破れた、外れたと気づいたら、その場で行為を中止して、妊娠や性感染症への対応について早めに相談してください。詳しいメモを完成させてからでなくて構いません。起きた時刻と状況が分かる範囲で伝われば、相談は始められます。
薬の使い方や、個別の妊娠・感染の可能性を判定するための記事ではありません。自己判断のリスク計算で時間を過ごすより先に、窓口につながって案内を受けるための準備をまとめています。
気づいたら、まず行為を止めて時刻を控える
破損や脱落に気づいた時点で、そのコンドームでの行為は続けないでください。新しいものに替えればそのまま続けていい、という話ではありません。まず止めて、状況を整理します。
控えるのは、「いつ起きたか」と「どのような状態だったか」です。破れたのか、外れて腟内に残ったのか、漏れた可能性があるのか。何時何分まで正確でなくても構いません。「昨日の夜ごろ」でいいので、不確かな部分も含めて相談先へ伝えます。時刻を確認し終えるまで連絡を待つ必要もありません。
体を洗えば心配がなくなると考えて、洗浄などで対応を終えたことにしないでください。すでに行ったことがあれば、それも含めて相談先へ正確に伝えます。飲み薬などを自己流で選ぶことも避けてください。
外れて腟内に残ってしまった場合は、無理に取り出そうとせず、取れないときや痛みがあるときは医療機関に相談してください。そのことも含めて、最初の連絡で状況として伝えます。

最初の連絡で伝えること
相談の電話では、次の情報を分かる範囲で伝えます。全部がそろっていなくても連絡できます。
| 項目 | 伝える内容 |
|---|---|
| 日時 | 起きた日・おおよその時刻 |
| 状況 | 破れた/外れた/漏れた可能性がある |
| 妊娠の心配 | 心配があること、普段使っている避妊方法 |
| 健康情報 | 服用している薬・持病・アレルギー |
| 感染の心配 | 不安な接触や症状(分からない点もそのまま伝える) |
| 受診の条件 | 現在地、移動できる範囲、安全な連絡先 |

伝え方は難しくありません。「コンドームが破れて、緊急避妊について相談したい。起きたのは○日○時ごろです」と切り出せば十分です。相談したいことが複数ある場合は、妊娠への対応、性感染症、いまある痛みや出血などを分けて示すと、案内が受けやすくなります。症状が何もないことを、対応が不要な理由にしないでください。
相手が連絡してくれるのを待つ必要もありません。自分が相談できる窓口へ、自分で連絡して構いません。
妊娠の心配があるときの相談先
妊娠の可能性が心配なときは、緊急避妊に対応する医療機関や、販売・調剤に対応する薬局などへ、できるだけ早く連絡します。対応には時間に関わる要素があるため、「週明けまで様子を見る」という判断は自分でしないでください。
気をつけたいのは、すべての医療機関・薬局が対応しているわけではないことです。公的な案内や一覧で候補を見つけても、現在の在庫や受付時間、対応できる曜日まで保証されているわけではありません。行く前に電話で、対応の可否を確認してください。その際は次の3点を聞きます。
- 今回の相談に対応できるか、いつ案内を受けられるか
- 必要な本人確認や手続き、費用の目安
- 対応できない場合、どこへ確認すればよいか
オンラインの案内を見つけた場合も、薬が手元に届く時期や、対面での対応が必要かどうかを含めて確認が必要です。安さや便利さだけで選んで、相談が遅れることのないようにしてください。
費用と本人確認も、電話の段階で聞いておく
窓口へ向かう前に、費用の目安と、本人確認書類が必要かどうかを確認しておくと、当日の戸惑いが減ります。費用は施設や対応内容によって変わるため、電話の段階で「だいたいの目安」を聞いて構いません。支払いの準備が相談の遅れにつながるようなら、そのことも含めて窓口に伝えてください。費用の分担をパートナーとどうするかは、連絡と受診の見通しが立ってから話し合う順番で問題ありません。
時間が経ってしまったと感じても、自己判断で相談を打ち切らないでください。「この時間を過ぎたら何もできない」と一律に決めることは、この記事でもしません。経過時間をそのまま伝えれば、取り得る対応や、その後の確認について案内を受けられます。
性感染症の相談は、妊娠の相談とは別に必要
夜間や休日に起きた場合
夜中や休日に気づいた場合も、探し方は同じです。現在対応している医療機関や薬局を、公的な案内や地域の窓口情報から探し、電話で対応の可否を確認します。受診すべきか迷う場合の電話相談窓口として、救急安心センター事業「#7119」を案内している地域もあります(実施していない地域もあるため、地域の案内で確認してください)。「夜だから明日の朝でいい」と自分で決めるのではなく、窓口の案内を受けてから判断してください。
緊急避妊の相談をしたからといって、性感染症についての対応まで済んだことにはなりません。感染が心配な接触があった場合は、どの窓口で相談すべきかを医療機関へ確認してください。
検査の時期や必要な対応は、接触の内容や経過時間によって異なります。症状の有無や、相手の見た目で判断するものではありません。時間に関わる対応が必要な場合もあるため、妊娠の相談と並行して、早めに伝えることが大切です。何を、いつ相談すればよいかは、窓口で一緒に整理できます。
自分でリスクを計算して、先延ばしにしない
月経の予定、射精があったかどうかなどを手がかりに、「たぶん大丈夫」と自分で結論を出そうとしないでください。個別の妊娠や感染の可能性は、このページでも、一般的な知識でも計算できません。
先延ばしにしがちな行動を挙げておきます。
- 翌朝まで、週明けまで様子を見る
- 症状がないから相談しない
- パートナーと「どうするか」の合意が取れるまで連絡しない
- 費用の折半など、二人の話し合いを医療への連絡より先に済ませようとする
費用や今後の対策についてのパートナーとの相談は、医療への連絡をした後でできます。今必要な連絡を、合意待ちにしないでください。
説明を受けた後に残すメモ
案内された対応を受けるときは、その後に必要な確認や受診、検査の時期もあわせて聞きます。医薬品の使用方法や、体調に変化があった場合の対応は、医療者・薬剤師の説明に従ってください。
相談後は、次の3点を短くメモに残します。
- 案内された行動(何を、いつまでにするか)
- 対応する施設と連絡先
- 次の確認時点(再受診・検査・連絡をする日)
「何かあったら連絡して」と言われた場合は、どういう場合に、どこへ連絡するのかを、その場で聞き直して構いません。予約が成立したか、当日の持ち物は何かも、実際の案内で確認します。
パートナーには、移動や費用の相談、付き添いなど、必要なことを具体的に頼めます。付き添いの希望と、診療情報をどこまで共有するかは別の話です。相手に共有を求められても、自分の診療情報をどこまで伝えるかは自分で決められます。
なお、同意のない行為や脅しが関係している場合は、二人で解決する前提にしないでください。安全が心配なときは、安全な相談先につながることを優先します。強要や暴力があった場合は、そのことも含めて相談できる支援の窓口があります。

よくある質問
翌朝まで様子を見てもよいですか?
このページだけで「待ってよい」とは判断できません。夜間でも、現在対応している窓口を探し、起きた時刻と状況を伝えて相談してください。連絡すること自体を先延ばしにしないのが安全です。
時間がたったら、相談しても意味がありませんか?
自分で期限を決めて諦めないでください。経過時間を正確に伝えれば、取り得る対応やその後の確認について、医療者から案内を受けられます。意味があるかどうかは、相談してから分かることです。
パートナーに言い出せず、相談できていません。
相談先への連絡は、パートナーの了解がなくてもできます。まず自分の体のことを窓口に伝えてください。パートナーとの話し合いや費用の分担は、その後の順番で構いません。
あわせて読みたい
相談時にパートナーへ頼みたいことを整理するなら:お金・時間・暮らしの価値観が違うカップルのすり合わせ方
共有したくない情報と付き添いの希望を分けるなら:恋人との距離感を決める|会う頻度・友人との予定・一人時間の相談



